GRADUATES
卒業生インタビュー
- 勤務先
- KMバイオロジクス株式会社
- 在学時所属
- 環境共生学部 環境資源学科(※) 2020年度卒業
※環境共生学部は2019年度学科改組により3学科(環境資源学科、居住環境学科、食健康科学科)から1学科3専攻(環境共生学科環境資源学専攻、居住環境学専攻、食健康環境学専攻)になりました。
牧 隆成さん
RYUSEI MAKI03
現在どんなお仕事をされているのですか?
国民の皆様から献血していただいた血液(血漿)を原料とする血漿分画製剤という医薬品の製造に携わっています。その中でも私は、血友病Aやフォンビレブランド病という血液が固まりにくい患者さんに使用されるコンファクトFという医薬品の製造を担当しています。
主な業務内容としては、定められた方法に則った医薬品の製造に加え、製造で使用する機器・設備のメンテナンス等をしています。また、製造に関するデータや記録用紙の整理、記録に不備がないかの確認等も行います。
なぜKМバイオロジクスで働くことを決められたのでしょうか?
就職活動の際に、新型コロナウイルス感染症の流行が身近に起こり、病気にかからないことが命を守る上でどれだけ大事なことか実感し、インフルエンザワクチンなど予防薬を生産しているKМバイオロジクスは社会への貢献度が高いと感じたからです。
また、他社で製造できないシングルサプライ製品を生産しており、「私たちが製造する薬でしか助けられない命がある」という点に魅力を感じ、医薬品を通して人の健康や生活を支えることができるこの仕事を選びました。
お仕事をされている中で楽しさややりがいを感じる場面を教えてください。
医薬品の製造は全くの未経験でゼロからのスタートでしたが、先輩方に一つ一つ付きっきりで教えていただきながら毎日着実にできることが増えていることが楽しいです。また、製造を重ねるごとに、手順を効率良く進められるようになり、自身の成長を感じられる点がやりがいです。私の製造する医薬品は患者さんの命と生活に関わるため責任も大きいですが、その分問題なく製造できた時の達成感も大きいです。
熊本県立大学での経験がお仕事にいきていると感じるのはどんな時ですか?
製造日の1週間前から器具の洗浄や試薬の準備をする必要があり、先を見通して計画的に行動しなければなりません。その際に、大学の講義や研究室で培ったやるべきことの優先順位を考え、限られた時間の中で効率的に作業する力や計画力が生かせていると思います。
また、製造はチームで行いますが、1人ではできない場面が多々あります。その時に、率先してお手伝いしたり、困った時は人に頼ったりと、助け合いの意識を大事にしています。助け合いを大事にできるのも、研究において1人でできなかったことを皆に助けてもらいながら成し遂げられた経験があるからこそだと思います。
熊本県立大学での学生生活における思い出を聞かせてください。
私の所属していた環境資源学科(現:環境共生学科環境資源学専攻)では、教室での講義だけではなく、フィールドワークを通して直接自然と触れ合いながら学ぶ機会が多く、身近な川の水質調査や森林で大きな木を切り倒したり、船で無人島に行って地質調査をしたりとなかなかできない貴重な経験ができました。泊まりがけの実習も多く、実習後は皆で夕食を作るなど、ちょっとした修学旅行のようでどれもいい思い出です。
受験生の皆さんにメッセージをお願いします。
環境資源学専攻は実験・実習が多いため、目的と仮説を持って実験し、その結果を分析してレポートにまとめるという機会も多いです。その中で、得られた結果が妥当なのか、失敗の原因はなにか、次にどう生かすかを考える力も養われました。環境資源学専攻はこのような社会人になっても必要とされる力が養える場所だと思います。
大学時代の学生生活、サークル活動、アルバイトなど全ての経験が今の自分の考え方や行動に繋がっていると思います。是非、大学生活の中で様々なことに挑戦し、多くの経験を積んでください。
掲載内容は取材時(令和3年8月現在)のものです。