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GRADUATES

勤務先
株式会社オンサイト(建築士)
在学時所属
環境共生学部 居住環境学科(※) 2016年度卒業

※環境共生学部は2019年度学科改組により3学科(環境資源学科、居住環境学科、食健康科学科)から1学科3専攻(環境共生学科環境資源学専攻、居住環境学専攻、食健康環境学専攻)になりました。

姫野 沙紀さん

SAKI HIMENO04

Q

現在どんなお仕事をされているのですか?

株式会社オンサイトに建築士として勤めており、建物の意匠設計や、現場監理、申請業務などを行っています。資格は、二級建築士を持っています。

Q

なぜ建築士になることを決められたのでしょうか?

1番最初のきっかけは、小学生の時に見たドラマです。ドラマの中でインテアリアコーディネーターの方がリフォームをされていて、お客様がとても感動していらっしゃるシーンがありました。人に喜んでもらえる仕事には、こういった内装やリフォームの仕事もあるんだということを知りました。
高校生の時には図書館で建築家の本などを読み、内装や建築により興味を持つようになりました。さらに建築関係の本を読み進めているうちに、「自分で設計ができるようになりたい」と思い始め、そこから建築士を目指すようになりました。大学も、建築士の資格を取得できるところに進学することにしました。

Q

お仕事をされている中で楽しさややりがいを感じる場面を教えてください。

設計の仕事では、まずお客様に対してヒアリングを行い、ヒアリングを踏まえて設計したプランをお客様にお見せします。そのプランを気に入っていただけた時が、安堵するとともに、とても喜びを感じる瞬間です。また、設計した建物が竣工(完成)しお客様に引き渡しをする際に、お客様が喜んでくださった時も、大きな喜びとやりがいを感じることができます。
住宅を設計する際には、お客様の要望のほか、例えば敷地の環境などの様々な要因を考慮する必要があります。私は、様々な要因を考慮し、お客様の要望をできる限り最大限に詰め込みつつも、「この住宅は暮らしやすい」と胸を張って提案できるような設計をすることを心がけていますが、これまで設計した住宅の中には、縛りの大きな要因があることで設計に悩むケースもありました。こうしたケースでも、要因を考慮した上で、 “明るく快適な空間”や“使い勝手の良さ”も諦めることなく設計を行い、実際にその設計をお客様に気に入っていただくことができた時は、とても嬉しかったです。

Q

熊本県立大学での経験がお仕事に活きていると感じるのはどんな時ですか?

様々な授業で学んだことが、仕事に活かされています。
設計課題の授業や、CADの使い方を勉強する授業、Illustrator、Photoshop等のソフトを扱う授業などで学んだことが、現在の日頃の業務に直結していています。
それから、体感としてとても記憶に残っているのが構造実験棟での授業です。座学だけでは得られない、実際に現場に出た時に「授業で見覚えがある」と感じられるような実践的な経験が得られます。
また、インテリアの実習においては、インテリアの基礎知識を学んだ上で、それを実践するための表現方法や、プレゼンテーションのボードを作るプロセス、発表のしかたを学びましたが、それらの経験もそのまま今の仕事に活きていると思います。
それから、居住環境学科(現:居住環境学専攻)の専門科目のほとんどが建築士の国家試験に直結するので、建築士の受験を希望される方にとってはどれも役立つ科目ばかりです。在学中に自分の興味のある分野に限らず全ての専門科目をしっかり履修をすることが大事だなと、実際に私が国家試験を受験した際に改めて感じました。

Q

熊本県立大学での学生生活における思い出を聞かせてください。

環境共生学部棟の中庭で、毎年、白亜祭(熊本県立大学の学園祭)の時期に合わせて居住環境学専攻の3年生による中庭プロジェクト(※)が行われていますが、私が3年生の年に行った中庭プロジェクトがとても思い出に残っています。
それまでの私は、学生生活の中で、「これをやった」というものが自分の中にないと感じていました。この中庭プロジェクトでリーダーをすることで、何か得られる経験があるのではないか、ここで頑張ってみたい、と考え、思い切ってリーダーに立候補しました。
製作物は学科の友人達と一緒に決めていき、丸い形でベンチにも机にも使えるくらいの高さの物や、小さくて二人掛けできる物、大きめで四、五人座れるような大きさの物などを製作することにしました。また、中庭全体の空間を使いたいと考え、中庭に丸いベンチを点在させることで、中庭を上から見た時にベンチが水玉のように見えるようにするという提案をしたりもしました。ベンチの作り方も工夫をしながら、学科のみんなと一緒に製作を進めていきました。
初めてのリーダーで至らないところもありましたが、副リーダーや、周りの友人達が全力でサポートをしてくれて、無事に白亜祭当日の完成発表会までに製作をやりきることができました。みんなで協力して何か物を作ることの大切さを身に染みて感じることができた経験です。

※「中庭プロジェクト」とは、毎年、居住環境学専攻の3年生が、講義や実習などとは別に、主体的に取り組んでいるプロジェクトです。環境共生学部西棟の中庭の活性化や有効利用を目指し、それまでに学修した知識を使って、教員のサポートも受けながら、学生達自身で企画から設計・施工までの一貫した建築活動を行うプロジェクトです。

それから、サークルは探検部に入っていました。そこで現在も親交の絶えないとても大事な友人ができ、卒業後も仲の良い友人の結婚式に参加したり、一緒に遊びに行ったりしています。

Q

受験生の皆さんにメッセージをお願いします。

熊本県立大学の居住環境学専攻には、1人1台用意されている製図台を使って設計ができることや、構造実験棟で座学だけではなく体感で構造について学ぶことができることなどさまざまな魅力があります。
また、私は意匠設計の道に進みましたが、居住環境学専攻では、ほかにも環境調整工学、設備、構造、都市計画、地域計画学、インテリアなど、建築に関わる様々な専門分野をとても幅広く学ぶことができます。卒業後の進路も様々なので、「建築には興味があるけど、これっていうものがない」という人でも、入学してから学んでいく中で、自分が進みたい進路が見つかるのではないでしょうか。
それから、県大はサークル活動や部活動も充実しています。
今、受験勉強はすごく大変だと思いますが、辛くなったときはこの「WEBオープンキャンパス」を見たりして、県大でどんな大学生活を送りたいかを想像し、受験勉強を頑張る原動力にしていただきたいと思います。その努力は将来に必ず繋がると思うので、悔いの残らないように頑張ってください。

掲載内容は取材時(令和6年8月現在)のものです。

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